
知らなきゃソン! H9.12.1〜
定形外郵便物の値下げ
便利?! 面倒?! H10.2.2〜
郵便番号7ケタスタート

昨年の12月1日から、定形外郵便物の料金が改定され、実質値下げされていることをご存じでしょうか。
従来、定形郵便物(25gまで80円、50gまで90円)の重さを少しでも超えると、急に190円と大幅に上がり、さらに100g〜250gの間は一律270円と広い幅で決められていました。これらの矛盾が改善され、下表のように、細かな区分で、ゆるやかな料金アップの体系となっています。
定形外郵便料金表
重量 | 〜50g | 〜75g | 〜100g | 〜150g | 〜200g | 〜250g | 〜500g |
新料金 | 120円 | 140円 | 160円 | 200円 | 240円 | 270円 | 390円 |
改正前 | 130円 | 190円 | 270円 | 390円 |
※定形外郵便物については従来どおり25gまで80円、50gまで90円
※500gを超えるときには、ゆうパック等で出すほうが安いことがあります |
この料金改定は新聞でも取り上げられることなく、事前の広報もほとんど行われず、このため、まだご存じでないまま、高い料金を払い続けている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ちなみに、郵便料金は、本来郵便法で定められていますが(第1種郵便物、法21条2項)、現実には特例措置がとられ(法27条の4)、郵政省令の改正によって引上げが可能となっています。つまり、国会での審議を経て法改正をすることなく、郵政大臣の判断で審議会の諮問をうけて容易に郵便料金の引上げができるわけです(郵便規則120条の31)。
さらに、この2月2日からは郵便番号制度が変更され、従来の5ケタから7ケタになります。年賀状をもとに、住所録の整理に追われている方も多いのではないでしょうか。
郵便番号は、これまでの配達区域をもとにつくられた番号から、市区町村の町名・字名ごとの番号へ、行政区域に従った新たな番号として生まれ変わりました(郵便区番号)。
郵便番号は、もともと法律上の規制があるものではありません。郵便規則の中で、「記載するように努めなければならない」と、努力規定がおかれているものです(規則9条の2)。郵便を早く、確実に配達するために、差出人の協力・努力をお願いしている規定といえましょう。ですから、郵便番号の記入を忘れたり、郵便番号がわからず記入しなかったケースでも、住所の記載さえあれば、そこへ配達されることに変わりはありません。
5ケタから7ケタへの移行に伴い、A4判の大きな「ぽすたるガイド」が各戸に配布され、各家庭・事業所において、多大な労力と費用を要して住所録の大幅な整理が行われています。また、従来の封筒をはじめとして、住所が記載された印刷物すべてにわたって、新たな作り直しの作業が進んでいます。郵便局では、従来のハガキから7ケタ記載のハガキへの無料での交換を実施中です。
市民生活にこれだけ大きな影響を与える郵便番号の改定──より早く、より確実な配達が何より望まれるところです。
ちなみに郵便局では、住所の確実を期すために、7ケタの郵便番号とは別に、宛て名は「神戸市中央区……」と、やはり市町村名からの記載をと呼びかけています。


ホームページへカエル
「最近の法令改正」目次にもどる
次のページ(民事訴訟法の改正)に進む